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News Release

レポートは、新たなエネルギー構造への転換にむけた理想像と現実解とのギャップに着目

Desiree Mohindra, Senior Media Manager, Tel.: +41 (0) 79 429 52 49 – desiree.mohindra@weforum.org

English version

  • エネルギーセクターはこれまでにない変革へのプレッシャーを受けている。これらを受けて、政府や産業界は、理想的な変革を現実のものとするための効果的なツールを模索している。
  • 持続可能で且つ、安全で効果的なエネルギー構造への転換は、簡単なソリューションや、画一的なアプローチでは実現し得ない。
  • 本レポートでは、インド日本 の詳細なケーススタディーを含む124カ国を調査対象としている。

2012423日 スイス、ジュネーブ 本日リリースされた世界経済フォーラムのニュー・エネルギー・アーキテクチャー(新たなエネルギー構造)レポート  によると、現時点では多くの国で、既存の経済成長を支えるエネルギー構造を持続的で安全なエネルギー構造へ転換するための準備ができていない。        

2035年までに想定される現行比40%のエネルギー消費増加に伴い、エネルギー供給基盤への38兆ドルのグローバル投資が求められている。かたや一方では、未だに13億人もの人々が電力すら利用できない状況にある。エネルギーを生産、流通、そして消費する現在の一連のエネルギー消費のあり方に対し、これまでにない変革への圧力が生じている。

多くの国において、理想的なエネルギー構造のあり方と、現実解としてのエネルギー構造のあり方について隔たりが存在している。我々の124カ国のエネルギーシステムのパフォーマンス評価を通して言えることは、これらの変革を推進することは、避けて通れないトレードオフの議論を引き起こし、意思決定者に非常に難しい選択肢を与えるということである。これらの事例は、昨今の福島での原発事故を発端とするドイツでの原発停止の決断やナイジェリアにおけるエネルギー助成の撤廃、また、フランスにおける水圧破砕法の禁止などに現れている。13億人もの人々が未だに電力供給を受ける環境にないと推計される今日、多くの国家が自国民への基本的なエネルギー供給に向けて必死の努力を重ねる中で、新興国の国々は経済成長と発展に着目しつつも、環境持続性などへの考慮が求められている。

「エネルギーの採掘、供給、そして消費のあり方に対して変革を求めるプレッシャーをこれほどまでに感じたことがない。」エネルギー産業の統括のシニアダイレクター ロベルト・ボッカはこう説明する。「意思決定者は、刻々と変化する状況に対してどのように影響を受け、また、意思決定者の選択が大きく変革のスピードと方向性そし変革コストを大きく左右する中で、どのように効果的に理想の変革を促すかの両者について理解を深める必要がある」

ニュー・エネルギー・アーキテクチャーの報告において、意思決定者がより効果的な変革を促すのを後押しすることを目的に方法論を取りまとめている。結論としては、すべての状況に適応できる唯一の解決策というものは存在しないが、変革に向けたいくつかのモデル分類が存在すると述べている。具体的には、1)円熟したエネルギーシステムを「合理化」して再構成するモデル;2)低炭素社会の実現に向けた合理的な「資本化」のモデル;3)経済拡大を後押しするエネルギー供給「成長」モデル;4)利用可能な価格で必要ばエネルギーへの「アクセス」を実現するモデルの4分類が挙げられる。長期的な変革目標を実現するためにも、それぞれのモデル分類に含まれる国々が、それぞれの状況に沿う形で、政策、技術とインフラ、市場構造と人材能力などをもとに、変革実現の環境を整える必要がある。

「エネルギー産業の規模の大きさと複雑さの下で変革を実現するためには、粘り強くかつ積み上げ型でのアプローチが必要とされている」と、アクセンチュアにおいてエネルギー産業のマネージングディレクターを務め、且つ、ニューエネルギーアーキテクチャーのグローバル・アジェンダ・カウンシルメンバーであるアーサー・ハンナは述べている。「我々のアプローチは、個々の国家がエネルギー構造改革への挑戦を促し、実用的で、且つ効果的な解決策を見つけ出すことをサポートしている。」

本レポートでは、これらの方法論の適用可能性を見極める為に、インドと日本の2カ国で詳細なカントリースタディーを実施している。インドにおけるカントリースタディー  では、国家成長計画の阻害要因となりうるサプライサイドのボトルネックが大きな課題として位置付いていることが判明した。本レポートでは、この解決策として、統一されたエネルギー規制による再生可能エネルギーセクターを育成、エネルギーへのアクセスをより広範囲にするためにエネルギー分配やエネルギー創出機能を分散配置、段階的な補助金の撤廃を通してエネルギー価格を合理化させることを提案している。

また、日本のカントリースタディー では、エネルギー領域で昨今直面した「安全性への信頼の崩壊」にフォーカスがおかれた。それに対して、完全に独立する規制機関の設立と、エネルギーセクターにおける電力自由化のコストベネフィットの詳細分析を行うと共に、汎アジアでのエネルギーインフラの開発を支えてゆくべきであると提言している。

ニュー・エネルギー・アーキテクチャー(新たなエネルギー構造):効果的な変革を可能に に関して

本レポートは、フォーラムの・インダストリー・パートナー企業、及び、ニュー・エネルギー・アーキテクチャーのグローバル・アジェンダ・カウンシルのガイダンスとサポートをもとに、アクセンチュアとの協同により作成されている。本レポートで述べられた見解は、必ずしもプロジェクトのアドバイザー陣の見解を反映しているとは限らない。

本レポートは、産業界、政府、非営利組織、学界からの有識者の視点を含んでいる。本レポートでは、次の方々にご協力を頂いた。:シモン・ヘンリー、最高財務責任者(CFO)、ロイヤル・ダッチシェル、;ジュアン・カルロス・カスティーヤルビオ、最高経営責任者、プラネタリー・スキン・インスティテュート、;ウェス・フライ、最高開発責任者(エネルギー)、プラネタリー・スキン・インスティテュート;ロンダ・I.・ゼィゴッキ、政策兼プランニング取締副代表、シェブロン・コーポレーション;アーサー・ハンナ、エネルギー産業マネージングディレクター、アクセンチュア;ギャオ・ジファン、会長兼最高経営責任者、トリナ・ソーラー(TSL);フレッド・クルプ、代表、エンバイロメント・ディフェンス・ファンド;マリア・ヴァン・デル・ホイーブン、エグゼクティブディレクター、国際エネルギー機関;ジャーゲン・アーノルド、最高技術責任者(CTO)エンタープライズ・サービス、ストレージ・アンド・ネットワーキング、ヒューレットパッカード、;ジム・ケリー、エネルギー・エフィシエンシー・グローバルヘッド、ABB;アナント・ガプタ、社長、HCLテクノロジー・インフラストラクチャーサービス;ガブリエル・バータ、技術コーディネート長、IEC国際電気技術委員会、

編集者注記

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